Lenovo版iMac? IdeaCentre A600に触ってみた(2)使用感
どーん。
液晶一体型PCのIdeaCentre A600(3011-5FJ)を試用したので、前回(ハードウェア編)に引き続きレポートします。
今回は使用感等についてです。
スペックを再確認
インテル Core2 Duo プロセッサー P8700 (2.53GHz)
Windows 7 Home Premium (64bit) 正規版
21.5型ワイド LCD Full HD液晶(1920x1080ドット1,677万色)(16:9):モニタ一体型
ATI Radeon Mobility HD 4350
DolbyR Home TheaterTM 内蔵
4GBメモリー・500GB HDD 搭載モデルあり
マルチメディアキーボード(2.4GHzワイヤレス)
光学ホイールマウス(2.4GHzワイヤレス)
Bluetooth内蔵 4 in 1 リモコン
内蔵カメラ
USB2.0x6
起動時間
電源投入から、起動処理が終わるまで約45秒でした。
Lenovo Rescue System
リカバリのため、Lenovo Rescue Systemが搭載されています。
簡単にバックアップをとることができる他、HDDを工場出荷状態に戻すのもこちらから行います。
指示をしてから、再起動して出荷状態に戻るまで約16分30秒でした。
比較的短時間で元に戻せる感じです(お陰で動作確認が楽でした^^;)
各種ベンチマーク
多分あれこれコメントするよりデータを見たいと思われるでしょうから、一通り試してみました。
スーパーπ
3355万桁 19分53秒
タイムリープブートベンチVer1.00
※設定は左下のとおり(ただしループモードのチェックは外しています)
20FPS
※右下の画像は次に紹介する3Dカスタム少女 Banchimark Ver1.0です。
3Dカスタム少女 Banchimark Ver1.0
デフォルトのままだと d3dx9_32.dllがないと表示されて起動しなかったため、DirectX End-User Runtimes(June 2010)をインストールしています。
フレームレート 13fps
人数 16人
DirectX エンド ユーザー ランタイム Web インストーラ(June 2010)ではインストール途中で以下のエラーが発生したため、インストールに失敗しました。
内部システムエラーが発生しました。windowsフォルダにあるDXError.logとDirectX.logを参照して問題を分析してください。
液晶
かなりテカテカのグレアです。
横に並べているSONY SDM-HS74PBもグレアなのですが、そっちがアンチグレアに見えるほど写りこみます。背景が黒だと鏡代わりにできそうなくらいです(うーん
私はアンチグレアが好きなので余計そう思うのかもしれませんが、写り込みすぎて映像ソフトをみるとき邪魔になっちゃう気がします。どうなんでしょうね。
スピーカー
Dolby Home Theaterを内蔵とのことですが、クラシック音楽等を聴いた限りでは、音がカサカサした印象を受けました。普段はYST-M101を使用していますが、これとの比較でも音が痩せた感じになってしまい、耳が疲れます。
ただ、椅子ではなくその後ろにあるベッドのあたりで聴いたところ、意外に音が悪くないじゃん……と気付きました。TVを見るときと同じぐらいの距離で見る&聴くことを前提に設計してあるのかもしれません。
いずれにせよ、Full HD液晶なのにBlu-rayを積んでいないという状況なので、あまり細かい検討はできませんでした。
その他
かなりコンパクトに仕上げたマシンなので放熱等を心配していましたが、半日以上動画のエンコードを片っ端からかけてみたりして、大きな負荷をかけてみても動作が不安定になるようなことはありませんでした。筐体もぬくもりは感じるものの、どこかから熱風が吹き出てきたりすることはありません。ファンの音なども感じられず、さすがLenovo、よく出来ているなぁと感心しました。
対iMac?
液晶の下端が机上からだいたい17cm。角度調節はできますが、高さ調節はできません。
机上に置くと、若干見上げる感じになります。
横に並べているSONY SDM-HS74PB(17インチ)はスクエアタイプなので、IdeaCentre A600とだいたい縦の長さが一緒なのですが、下端の位置が約6cm低いです。はい、これぐらいがちょうどいい。
つまり机の上ではなく、単身世帯のTV台の上にありそうなマシンなのです。
なのに、TVチューナーもBlu-rayもない……というのはバランスが悪いのではないでしょうか。
iMacも測定してないのですが画面位置が高く、TVチューナーもBlu-rayもないマシンです。
あまりの似た方向性に、コンセプトは「Lenovo版iMac」?とうがって見てしまうくらいです。
しかしiMacには訴求力があるけど、IdeaCentreはそれが弱い、なぜでしょうか。
一体型PCを購入する人ってどういう人でしょう。
家族の世帯でリビングに設置する……ということはあまりないでしょう(さすがに小さすぎます)。
そうすると単身世帯か、個室等一人で使う用途ですよね。パソコンの本体を置く場所もないし、けどある程度大きな画面のPCは欲しい、そういう方の気がします。
では、なぜ大きな画面のPCが欲しいのか。
(1) ある程度高い解像度を必要とするプロユース+デザインやインテリアの都合を優先した人
(2) テレビやAV機器もPCにお任せという人
(テレパソなAptivaみたいなPCのユーザー)
どちらかのパターンの気がします。
iMacは、(1)のタイプがターゲットだと思うのです。
Mac Proはおけないけど、性能も画面もいいMacが欲しくて、デザインも優れてるからiMac、と。
ではIdeaCentreは?
残念ながら(1)はないと思うのです。
Macに(1)のユーザーがいるのはそういうユーザーを創ってきたからであって、さらにそれに耐えるマシンがあるから選ばれる。
こういうユーザーのマシン、普段使わないTVチューナーや、必ずしも必要でないBlu-rayを搭載する必要はない(後者は意見が別れるでしょうけどね…)
では(2)?
しかしTVチューナーがない、Blu-rayもない。両方ともUSBで外付けはできるけど、それをすると一体型PCのすっきりまとまっている良さが失われる……(むー
せめてTVチューナーはともかく、Blu-rayを搭載してもよかったのではないでしょうか。
値段がiMacとIdeaCentre A600ではだいぶ違います。
このモデルはkakaku.comによれば、最安値は78,945円(本日現在)。
安いです、iMacと比較にならないくらい安いです。
しかし一体型PCはモニターだけ、本体だけ、パーツだけアップグレードするのが困難、一度買ったらなかなか買い換えられません。
だとすれば、値段で訴求するのではなく、AV一体型マシンというコンセプトにすべきかと。
もしくは、高さを調整できるようにして、机の上でも自然に使えるようなマシンにして欲しいです。
このマシンのコンセプトは?そこをはっきりして仕様に反映すれば、とてもいいマシンになると思います。